高垣楓と『第30期竜王戦七番勝負第5局羽生棋聖ー渡辺竜王』手記

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誰か人を励ますときに、「きっとまたチャンスが来るよ」というような言葉を口にすることにあまり屈託を感じなくなったのは、案外最近のことのような気がします。
それまでだって本心から言っているのに間違いはないのですけど、心のどこかで『そんな保証はどこにもない』と悟っている自分がいて、しかしそれはそれで真実には違いなく、そうやって出て来る己の言葉の空疎さが嫌になることはありました。
今は?
そういう抵抗は薄れてきたと思います。
周囲に若い子が沢山いるから、というのは確かにありますね。十代というのはやっぱり特別で、輝くような個性や才能、前向きさ、彼女たちにとっては躓きもまだ糧になるのだろうと思えます。
だけど、自分も含めた同年代から年上の人達はどうでしょう?
私達は未来の時間に限りがあることを知っていますから、次はないかもしれないという思いが段々と拭いがたくなっていくのですね。
「でも大丈夫」と、今のは私は自信を持ってそう言いきれます。
はい、大丈夫です。
私がそんな風に思えるようになったのはきっと……と、あら、申し遅れました。高垣楓です。アイドルをやっています。あとはそうですね、ダジャレが得意です。
今回はいわゆる観戦記というよりはもう少しだけ漠然と、表題にある第30期竜王戦七番勝負第5局を軸にしつつ、思うがままに書いていきたいと思います。手記は好きですか? ふふっ。よろしくお願いします。

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速水奏の『第88期棋聖戦五番勝負第1局 斎藤慎太郎七段-羽生善治棋聖』観戦記

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D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ?
(我々はどこから来たのか? 我々は何者なのか? 我々はどこへ行くのか?)

っていうのはゴーギャンの絵画の主題だけれど、表現者としては常に頭の片隅にある問いかけよね。アイドルだってそう。歌の中で、あるいは被写体として、普遍的な何かを希求している。
そう見えない? ふふっ、私もまだまだってこと。
将棋指しはどうかしら?
彼らは勝負師であり、棋理の探求者であり、また指し手に自分自身を乗せる表現者……の、はずだった。
だった、っていうのは、今はそうじゃないって意味じゃないわ。
将棋ソフトが人間を超えたこと今、棋士は将棋とどう向き合うべきなのか。
それが今まさに問い直されているってこと。
人智を超えたAIの力という知恵の実を、彼らがどう飲み下そうとしてるのか。
楽園から追われた彼らはどこへ向かうのか。
興味あるでしょう?
……なんて、気取ったところで言葉に出来る解答なんて存在しないことは分かってるんだけどね。
だけど、私は期待してるの。
盤上でそれを見せてくれる人達がいるってことを、ね。

さ、無駄話はこれくらいにして始めましょうか。
第88期棋聖戦五番勝負の開幕よ。

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神崎蘭子の『第75期名人戦 七番勝負 第5局 佐藤天彦名人-稲葉陽八段』グリモワール

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クックック……我が名は神崎蘭子……!闇に飲まれよ!
(神崎蘭子です!お疲れ様です)

今宵、我がグリモワールは新たな贄を求めているわ!
(そろそろ私もブログ更新しようかなって!)

されば、奥深き歴史の淵より生み出されし舞台!
名人戦七番勝負の戦いを我がグリモワールに刻み込まん!
(名人戦について書きます!)

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さいきっくアイドル堀裕子のサイキック次の一手選集!

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みなさん!お久しぶりです!具体的には一年と四ヶ月ぶりです!
元気にしていまたか!?それにしても藤井総太先生は凄いですね!いやもう対局見るたびにサイキック・ビックリでして、しかも14歳っていうじゃないですか!
あの強さと、物腰で!
私が14歳のころは日々スプーンを曲げる訓練に明け暮れていましたよ!
あれ、今もそうですね?よく考えると私が初めてさいきっくに目覚めたのは小学生のころでしたし、ふむ・・・天才というのは早熟なのかもしれませんね!
あ、そもそも私のこと、覚えてますか!?覚えてないギルティーな人はサイコメトリーで振り返りましょう!
じゃん!

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ありすレポート『第30期竜王戦6組ランキング戦決勝 近藤誠也五段-藤井聡太四段』

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こんにちは、橘ありすです。
今回は私が事務所代表として筆をとることになりました。

さて、藤井聡太四段をご存知でしょうか?もちろん知ってますか。
最近では毎日のようにテレビのニュースなんかで目にしますね。アイドルの私に言わせれば、そういう星の巡りの下にあるのが一番の才能ですよ。
藤井四段はプロデビュー以前から大器だといわれていて、将棋関係者やファンの間では知られた存在でした。しかしいざデビューしてみると……これが想像を遙かに上回る怪物でしたね。
事務所でもみなさんよく話題にしています。
何故彼はあんなにも強いのでしょう? 是非その秘密を解析し、真似できるように、具体的にノウハウ化して、マニュアル化出来るようにするべきです。
今回ではその強さの秘密について、デビュー後の公式戦の中でも特に大きな一番であった第30期竜王戦6組ランキング戦の将棋からレポートします。
文香さんのように上手く書けるかわかりませんけど、よろしくお願いします。

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輿水幸子の名局探訪『第71期順位戦A級7回戦 三浦弘行八段 -羽生善治三冠』

 

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はい!皆さんこんにちは!カワイイカワイイ輿水幸子です!
えっと……何から話しますかね?
とりあえず前回の文香さんの観戦記はご覧頂けたでしょうか?
久しぶりの更新でしたが、頑張ってくれましたね!
まだの人は、まずは是非こちらに目を通して頂ければと思います!

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鷺沢文香『第30期竜王戦 1組ランキング戦 羽生善治三冠-三浦弘行九段』観戦記

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 二月十三日、午前九時を少し回ったあたりで、私はこうして文章を書いている。
 まだ対局は始まってない。将棋の観戦記に予定稿というのもおかしな話だが、思っていること、感じる気持ちは、時と共に容易く移ろいでしまう。後から振り返ってみると、当時考えたことと、あとで理屈を付け足したこととが渾然としてよく分からなくなっていることがよくある。
 人間の記憶なんてそんなものだし、普段はそれで問題はないのだけど、今日だけは、その時々に感じたことを綴じていきたいと思った。

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